子宮頸がん予防ワクチンについて
予防接種に欠かせない情報です
1)子宮頸がんと発がん性ヒトパピローマウイスル(HPV)
・発がん性HPVには15種類ほどのタイプがあり、その中でもHPV16型
18型は子宮頸がんの患者の約60%に認められます。
・子宮頸がんは発がん性HPVに感染してから数年から十数年かけて
前がん病変を経て子宮頸がんを発生といわれています。
2)発がん性HPV16、18の感染を防ぐワクチンがあります
・子宮頸がん予防ワクチンはすべての発がん性HPVの感染を防ぐものでは
ありません。
子宮頸がんから多く見つかるHPV16型、18型の感染を防ぐ事ができます。
・子宮頸がん予防ワクチンを接種した後もワクチンで予防できない型の
発がん性HPVによる病変を早期発見するために子宮頸がん検診の受診が必要です。
3)対象者
①第一の接種推奨対象:11~14歳の女児
②第二の接種推奨対象:15~45歳までの女性
4)子宮頸がん予防接種の効果(全ての発がん性HPVに起因するCIN2の予防効果)
ワクチンの有効性
①第一の接種推奨対象者: 70.2%
②第二の接種推奨対象者: 61.9%
・CIN:子宮内頸部上皮内腫瘍病変
・十分な予防効果を得るためには3回の接種が必要です。
・平均的には約6年間予防効果が続く事が確認されています。
・将来子宮頸がん予防ワクチンの追加接種が必要となる可能性もあります。
5)妊婦、産婦への接種
・妊娠中、妊娠の可能性のある女性は妊娠終了まで延期する事が望ましいです。
・接種後の妊婦については分娩終了後まで待って残りの接種を行うようにします。
6)授乳婦への接種
・ワクチンの有用性が危険性を上回ると判断された場合にのみ接種とします。
7)投与スケジュール
・初診では問診を中心に子宮頸がん予防ワクチンについて説明し
理解を得ていただきます。
・ワクチン投与の具体的な計画をたて、ワクチンを注文します。
(合計3回接種で、2回目・3回目の接種はそれぞれ初回接種後1ヶ月・6ヶ月です)
8)ワクチンの副反応
・頻度10%以上 :注射部位のかゆみ・痛み・赤み・腫れ、筋肉痛、関節痛、疲労、
胃腸症状(吐き気、嘔吐、下痢、腹痛)
・頻度1~10%未満:発疹、蕁麻疹、めまい、発熱、上気道感染、注射部位のしこり
・頻度1%未満 :注射部位のピリピリ感・ムズムズ感
・頻度不明 :失神・血管迷走神経発作(息苦しい,息切れ,動悸,気を失うなど)
9)費用
・全て自費で、子宮頸がん予防ワクチン接種1回で17.000円です。
(別途に初診時のみ診察料として3.000円かかります)